OSAKA SEIKEI TOPICS
2017.10.12
お知らせ
芸術学部
芸術学部の黒田潔 客員教授が、イラストレーターとして携わった「朝霞浜崎団地大規模改修 アーバンフォレスト朝霞浜崎団地バリューアップ計画」において日本建築学会賞を受賞しました。
朝霞浜崎団地は、築約40年、975戸の独立行政法人都市再生機構(UR)の賃貸住宅です。経年による老朽化が進むとともに、高齢者、外国人、独身世帯と入居者層も多様化し、放置自転車や粗大ゴミ・チラシの放置など殺伐とした風景で、団地自治会活動も滞っていました。
そこで今回、空間ディレクターの韓亜由美氏、サイン計画の刈谷悠三氏と黒田教授を含むチームは、外壁の修繕や耐震改修といった老朽化問題だけでなく、管理やコミュニティなどソフト面の課題も視野に入れ、団地全体を魅力的に再生させるべく黒田客員教授の動物イラストレーションを使用したユニークなサインや色彩計画を軸とした「バリューアップ計画」を行いました。
黒田教授は植物や昆虫・動物をモチーフにして繊細な線画を描く作風を主としており、今回の計画でも、団地の地階から最上階までを貫く巨大なシンボルツリーのイラストを壁面に、各フロアにはその高さに生息する生物たちのイラストを施しました。
疎外感に溢れていた共用部を人々が対話できる空間にするとともに、賃貸住宅であることを忘れてしまうような魅力的なデザインにより居住者の愛着とプライドを高めることに成功しました。
本計画は今後の団地リノベーションの方策、団地の地域資源としてのあり方を再考する上での先駆的事業として評価され、日本建築学会賞 業績賞受賞に至りました。
【受賞詳細】
2017年 日本建築学会賞 業績賞受賞(連名での受賞)
「朝霞浜崎団地大規模改修 – アーバンフォレスト朝霞浜崎団地バリューアップ計画」
韓 亜由美(前橋工科大学教授、(株)ステュディオハンデザイン代表取締役)
刈谷悠三((株)ネウシトラ代表取締役)
黒田 潔((株)KABWA代表取締役)
独立行政法人都市再生機構 東日本賃貸住宅本部
▼団地内の各所に黒田教授のイラストをデザイン