OSAKA SEIKEI TOPICS
2019.11.12
お知らせ
芸術学部,産官学連携
大阪成蹊学園とディライトワークス株式会社は、ゲーム制作分野の発展・拡大および次世代の若手クリエイターの育成を目的とした連携協定を結んでおり、その連携の一環として、共同でアートコンペティション「ディライトワークス×大阪成蹊大学アートコンペティション2019」を開催し、受賞作品を決定しました。
本アートコンペティションでは、芸術学部8コースに在籍する全学生を対象に幅広く作品を募集し、総計251の応募がありました。
大学学長、糸曽賢志芸術学部長をはじめとする教員およびディライトワークス株式会社の現役クリエイター合計9名が審査員となり、厳正なる審査のもと、8点の受賞作品と11点の入選作品が決定しました。
【グランプリ・VOTE賞(ダブル受賞作品)】
作品名:『ト』
受賞者:マンガ・デジタルアートコース 3年生 石川奈々
・審査員コメント:糸曽賢志教授
離れてみたときの存在感に心を刺されました。距離感、光の表現、色の配置などすべてがセンスに満ちています。今後は作品を通して何を伝えるべきか、自分にしかない目線を磨いていってください。おめでとうございます。
・審査員コメント:ディライトワークス株式会社 アート部/グラフィック部 ジェネラルマネージャー 直良有佑氏
わかりやすくクオリティが飛び抜けてました。赤い色も、素材・ライトなど上手く描き分けていて、かつ、雰囲気作りにも貢献していて温度まで伝わってきそうな絵に仕上がっていると思います。また、見られる事を意識した“仕事”も感じられた点も良かったです。おめでとうございます!
◆受賞作品◆
【優秀賞(2作品)】
作品名:『FEEL FREE WORK – Student and Businessman Coworking Space -』
受賞者:インテリア・プロダクトデザインコース 3年生 新堂未波
・審査員コメント:糸曽賢志教授
生活を豊かに、空間を美しく彩る、そういった要素が盛り込まれている作品だと感じました。自分の想像したデザインが具現化し、人に使われたら喜びもひとしおだと思います。ぜひ、自分のイメージが現実のものとなるよう今後も作品を作っていってください。おめでとうございます。
作品名:『RIMEIKU-細雪-』
受賞者:ビジュアルデザインコース 3年生 廣川香菜
・審査員コメント:糸曽賢志教授
色のインパクトが強い作品だと感じました。構図も面白いため、惹かれつつ書いてある言葉を読むと、伝えたいことがすっと入ってくる気がしました。ポスター以外の作品も丁寧に作りこんでいて、好感が持てました。おめでとうございます。
・審査員コメント:直良有佑氏
一見ありがちになように見えますが、レトロさを上手くアップデートしていたり、テキストを散りばめている事で、映画などのティザーの様に一連のドラマを見たくなる様な役割を持たせた点など丁寧な工夫を感じました。
【ディライトワークス賞(対象:1作品)】
作品名:『決断の日』
受賞者:マンガ・デジタルアートコース 1年生 中島さやか
・審査員コメント:糸曽賢志教授
対照的な存在をモチーフにして、常識とは逆の内面をぶつけているのはとても面白いと思いました。伝えたいこともわかりやすいし、作品からストーリーを感じるのも良いです。今後は、構図の作り方光の表現などを突き詰めると良いと思います。おめでとうございます。
・審査員コメント:直良有佑氏
レイアウトやポーズ、色使いなど惜しい点も多々ありますが、私達DELiGHT Art Worksのコンセプトである“ドラマのあるアートを!”の様に一枚でそれを伝えるアイデアのみで構成された潔い絵だと思い、一目で決めました。
【大阪成蹊大学賞(対象:1作品)】
作品名:『自己理解』
受賞者:美術コース 3年生 永幡柚七
・審査員コメント:糸曽賢志教授
まず作品を鑑賞した時、目に吸い込まれそうになりました。サイズ感も含めて、とても力のある作品だと思います。細部にもこだわりを感じるので、自分の世界観を大事に今後も創作活動に励んでください。おめでとうございます。
【審査員特別賞(対象:3作品)】
作品名:『遠近の邂逅』
受賞者:テキスタイル・ファッションデザインコース 3年生 釜堀彩香
・審査員コメント:糸曽賢志教授
独特な表現、シルエットのインパクト、とても力強く面白い作品だと思いました。自分のブランドを確立して、一目見るだけで誰の作品かわかる表現を目指してください。素材へのこだわりも重要だと思います。おめでとうございます。
作品名:『海洋生物の色彩解剖』
受賞者:イラストレーションコース 3年生 星野桃
・審査員コメント:糸曽賢志教授
テーマも分かりやすく、面白い作品だと思いました。色のチョイスや、構図、見せ方が好感をもてますが、作品を通して鑑賞者に伝えたいことが絞り切れておらず、少し弱いようにも思えました。良い作品だと思いますので、これからも世界観を大事にしていってください。おめでとうございます。
・審査員コメント:塩川洋介客員教授(ディライトワークス株式会社 クリエイティブオフィサー)
一見して海っぽく見えない緑を活かした色使いと、テーマとのコントラストとが魅力的な作品です。それぞれの生物ではシルエットとしての記号は残しつつ、デザインもされていて、見ようによっては生き物の絵としてもイラストとしても捉えられるところにセンスを感じました。
作品名:『TSUMEATO』
受賞者:ビジュアルデザインコース 4年生 松室夏美
・審査員コメント:糸曽賢志教授
文字の入れ方、質感、構図、様々な部分でセンスを感じる作品だと思いました。鑑賞者に意味を考えさせる力を持っているとは思いましたが、同時にわかりにくい部分もあると思います。そのバランスを磨いていってください。おめでとうございます。
・審査員コメント:塩川洋介客員教授(ディライトワークス株式会社 クリエイティブオフィサー)
ひと目見て「これは一体なんだろう?」と疑問を抱かせる強いつかみを感じました。情報量を削った“引き算”のやり方で人の興味を引くという難度の高い手法への挑戦を評価します。
【入選作品紹介(作品名/入選者)】
『あかつき』/ゲーム・アプリケーションコース 1年生 川勝凌太郎(代表)、大川菜々子、小寺咲希、鴻池慎太郎、坂田シャハル、標裕作、戸田咲希、長原裕大、村上颯太
『IYASHI』/インテリア・プロダクトデザインコース 3年生 岡本恵里菜
『サロメ』/美術コース 3年生 密山愛実
『シキサイ』/アニメーションコース 3年生 水迫菜月
『授受』/美術コース 3年生 井上晃輔
『STREET Me』/イラストレーションコース 3年生 佐竹絵里香
『PARASOL』/ビジュアルデザインコース 3年生 米田奈菜子
『ひきだし』/テキスタイル・ファッションデザインコース 4年生 中井麻菜
『プラスティックの逆襲』/ビジュアルデザインコース 3年生 朴ソラ
『popcorn kawaii bears』/イラストレーションコース 3年生 雪村あさひ
『LIGHT』/ビジュアルデザインコース 3年生 本田真也
◆総評
・糸曽賢志教授
今回はディライトワークスと大阪成蹊大学が連携した初の試みということで、学生達も力を入れて制作に臨んでいました。応募数も多く、やる気や情熱が伝わり嬉しかったですし、審査自体も白熱しました。何より8つのコースが学びのジャンルを飛び越えて競い合うのは珍しいことですし、審査員の専門分野もそれぞれ違うので、色々な意見が飛び交い、様々な視点からの評価が生まれました。ただ、鑑賞者が物語を感じ取れる、想像が広がる作品を魅力と感じるという点は審査員の中でも一致しており、そこが一つの基準になったのは覚えています。幅広いジャンルの面白い作品ばかりで選ぶのは大変でしたが、レベルの高いコンペになったと思っております。
・塩川洋介客員教授(ディライトワークス株式会社 クリエイティブオフィサー)
「コンテストをやろう」と決めたその日から、自分個人としても会社としても初めての試みだらけの中で、学校関係者の皆様中心に様々な方々の尽力のもと、多数の応募作品と素晴らしい入賞作品が生まれる形にまでたどり着けたことを改めて御礼申し上げます。
ゲーム会社が主催し、現役クリエイターが本気で審査した今回のコンテストは、学生の皆さんにとっては学校という枠を飛び出し「市場で勝負する経験」を得たのと同義です。
プロの世界は、すべてが本番です。
今回の経験を、ただコンテストのために参加したコンテストで終わらせず、市場における今の自分の価値を図る一つの機会と捉え、結果に向き合い、それぞれが挑む次の勝負へ活かしていただければ幸いです。
◆審査員◆ ※敬称略
大阪成蹊大学 学長 武蔵野實
大阪成蹊大学 教授(副学長) 門脇英純
大阪成蹊大学 教授(芸術学部長、ゲーム・アプリケーションコース主任) 糸曽賢志
大阪成蹊大学 教授(ビジュアルデザインコース主任) 姜尚均
大阪成蹊大学 准教授(美術・アート表現コース主任) 津田やよい
大阪成蹊大学 准教授(テキスタイル・ファッションデザインコース主任) 室田泉
大阪成蹊大学 准教授(インテリア・プロダクトデザインコース担当) 山中コ〜ジ
ディライトワークス株式会社 クリエイティブオフィサー 塩川洋介
ディライトワークス株式会社 アート部/グラフィック部 ジェネラルマネージャー 直良有佑
◆賞金◆
グランプリ1名(20万円)
優秀賞2名(5万円×2)
ディライトワークス賞1名(2万円)
大阪成蹊大学賞1名(2万円)
審査員特別賞3名(1万円×3)
VOTE賞1名(1万円)