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芸術学部 川上須賀代准教授が星野リゾート『星のや京都』にて通年使用される新滞在着のデザイン・制作を担当

2023.03.29

お知らせ

芸術学部

芸術学部 造形芸術学科 ファッション・コスチュームデザインコースの川上 須賀代准教授が、星野リゾート『星のや京都』にて通年使用される新滞在着のデザイン・制作を手掛けました。

前回の特別滞在着(前回の記事はこちら)に続き、今回は通年で使用される新滞在着の制作を手掛け、星野リゾート 星のや京都より発表されました。


▲川上准教授が手掛けた「新滞在着」(写真提供:株式会社星野リゾート 星のや京都)

最前線のトップクリエイターが「どのようにしてデザインをしていくのか」について、川上准教授へ伺いました。ぜひご一読ください。

(以下、川上准教授のコメント)

星のや京都に滞在される全てのお客様が、袖を通したくなる滞在着を作ろう。と企画が始まってから2年。

まず、星のや京都の滞在着のデザインを考える前に、人は、なぜ京都が好きなのか、京都に来た時に期待するのは何かを考えました。お寺があるから、着物を着て歩けるから、歴史を感じられるからと様々な意見がありますが、『日本を感じる事ができる』からと私は定義しました。

『日本を感じる事ができる』の一つとして四季があります。その四季を感じる衣類は実は着物ではないとか思います。また歴史を感じられるものでもあります。そこで、四季と歴史を感じられる着物と今のものと組み合わせて、滞在着を作る事はできないのかと考えました。

着物は四季を感じることはできるが、デメリットとして動きにくく、滞在中のお客様自身で着るのは困難です。そこで、平安貴族が使用していた衣冠をヒントにデザインを構想。当時の衣冠は束帯よりも簡素にはなっているが、やはり一人で着用するには難しい。そこで、当時なかったファスナーやボタンを使用し、平安時代の衣装を現代に置き換えたデザインにしました。丈の長さは、平安時代から現在の衣冠も引き継がれている着方を取り入れ、長めに設定をしています。どの体型の方にも対応出来る丈感とスリットの位置、切替幅などは1センチ単位で全てのパーツを設計しており、機能面も考慮し、ストレスを感じる事なく一年を通して着用頂けます。星のや京都のスタッフの皆さんと何度も着用試験を繰り返し、出来上がった滞在着です。

日本を感じるために京都に訪れる人が、星のや京都で歴史に触れ、平安時代と現代との絶妙なバランスを探りデザインした滞在着に、お客様が袖を通したくなる。そんな滞在着であって欲しいと願っています。

【参考】株式会社星野リゾート 星のや 公式Instagram

大阪成蹊大学 芸術学部は、最前線で活躍するトップクリエイターが多数在籍し、「進化を続ける芸術力で社会をリードするクリエイター」を育成しています。

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