OSAKA SEIKEI TOPICS

武蔵野学長より新入生の皆様へ歓迎のメッセージ

2020.04.01

お知らせ

大学

 大阪成蹊大学の第18期新入生、そして大学院修士課程第3期新入生の入学生のみなさん、入学おめでとうございます。本年度は、経営学部で経営学科公共政策コースの新設と国際観光ビジネス学科定員増があり、教育学部でも初等教育専攻の定員増がありましたので昨年の入学生を大きく上回る過去最大の入学生を迎えることができました。希望と期待にあふれた皆さんをお迎えできることを大変うれしく思います。また、入学生の保護者、ご家族のみなさまにおかれましては、これまでお子様方の学修を支えていただき、本学への進学をお勧め頂きましたことに厚く御礼申し上げます。

 大阪成蹊学園の教育の在り方、教育の目的は「建学の精神」に示されていて、一言で言えば人間力のある人を育てることにあります。そのため大学では、教育内容について絶えず見直しを図り、学生諸君がより意欲的に主体的に学びに参加できるよう改革を進めています。今年度には大きく二つの点で、新たな改革の取り組みを進めます。

 一つ目は一年生必修の科目、初年次科目の改革で、大学での学びの導入となるものです。参考文献の調べ方、インターネット利用方法、無断コピーの禁止など大学ならではの学修の方法と倫理に関わることも学びますが、何よりも重視している学びは、読む・書く・聞く・話すことの基本的な技能、つまり文章を読み取る力、正確な文章を書く力、相手の主張を聞き取る力、伝えたい内容を正確に伝える力を養うことにあります。この四つの力を育む初年次教育の取り組みとして、後期には「文章と表現:スタディスキルズ2」を履修します。この授業では国際連合で採択されている「持続的な開発目標(SDGs)」を素材として、地球規模の貧困、格差、環境、経済発展などの課題について、共同的に学び、新たな提案を含めたレポート作成に挑みます。たくさんの課題をこなし、多くの文章を作ることで大きな成長を遂げることを期待しています。 「持続可能な開発目標(SDGs)」は国際連合で世界の先進国から発展途上国まで190カ国以上の国々が同意して決定されたものです。環境問題や国家間の格差、貧困問題を克服し、地球全体の国々が平和を享受しながら持続して発展するための目標で、大変重要な意義を持った決議となっています。この機会に大いに学びながら「開発目標」の課題を深め、将来社会で活躍する上での基礎を固めていただきたいと思います。

 二つ目には、新たな未来社会「Society5.0」を目指して、IoT(モノのインターネット)や情報技術についての学修の強化に取り組みます。「Society5.0」は「デジタル革新と多様な人々の想像・創造力の融合によって、社会の課題を解決し、価値を創造する社会(経団連)」とされており、IoT、ビッグデータ、人工知能(AI)、ロボットなどが鍵となって発展していくものと言われています。科学技術の発展はますます加速し、私たちの知らないところで、ネット上のビッグ・データ(SNSの会話やネット検索・購買など)がすでに経済活動や政治的な施策の実施に利用されているとも言われます。また、ネットを通して大量のフェイクニュース(偽のニュース)が流され、何が真実なのかがとても見えにくくなっています。ですから、優れたIoTやAIを活用して、「持続可能な開発目標」を実現していくには、情報化社会について正しい知識と倫理、活用方法を大学での学修で身につけていく必要があります。今後重視していく学修分野ですので、積極的に履修してください。

 新型コロナウィルス感染症の猛威はまだまだ世界に広がっていくと思われますので、授業はすぐには開講できませんが、自宅での学習を含め、様々な学習活動を工夫していく予定です。また本学園は強化クラブをはじめ学生の皆さんの課外活動も大変盛んにおこなわれています。ぜひ参加して人間力の育成を図ってくださるよう期待しています。

 大学での4年間を、将来社会で活躍するための学びと自己の研鑽に使っていただくことを切に希望いたします。本学教職員一同皆さんの成長を全力でお支えすることをお誓いまして、入学のあいさつとさせていただきます。

ご入学おめでとうございます。

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