OSAKA SEIKEI TOPICS
2025.12.05
研究
データサイエンス学部
国際論文誌 ACM Transactions on Recommender Systems (TORS) [1] に、データサイエンス学部 杉山 一成 教授と奈良先端科学技術大学院大学 Peng Shaowen 助教、産業技術総合研究所 Liu Xin 上級主任研究員、九州大学 峯 恒憲 准教授との共同研究、"Balancing Embedding Spectrum for Recommendation"(「推薦システムのための埋め込みスペクトルの均衡」)[2] が採録されました。

[1] ACM: "Transactions on Recommender Systems"
https://dl.acm.org/journal/tors
[2] Shaowen Peng, Kazunari Sugiyama, Xin Liu, and Tsunenori Mine: ``Balancing Embedding Spectrum for Recommendation,'' ACM Transactions on Recommender Systems (TORS), Vol. 3, Issue 4, pages 56:1-56:25, December 2025.
https://dl.acm.org/doi/10.1145/3718488 (open access)
一般に、推薦システムの精度は、高次元、かつ疎なユーザ-アイテム評価値行列のデータから、ユーザの興味・関心をどのように表現するかに大きく依存します。ユーザの興味・関心を効果的に表現することについては従来から多くの研究が行われていますが、その表現における有効な要素については、あまり研究されていませんでした。そこで、本研究では、ユーザとアイテムの関係をグラフで表現し、そのグラフスペクトルの分布を最適化することで有効な要素をとらえ、バランスを保つことが可能な学習手法を提案しました。推薦システムの研究において広く用いられるデータセットによる実験の結果、最新のベースラインを上回る推薦精度を達成することができました。
大阪成蹊大学データサイエンス学部では、大阪のデータサイエンス研究・教育拠点として、今後も国内外に研究成果を発信してまいります。