教育学部教育学科
教育目的
大阪成蹊学園の建学の精神「桃李不言下自成蹊」および行動指針「忠恕」に基づき、本学部は、未来を切り拓く子どもの「生きる力」を育むことのできる幅広い教養を持ち、「人間力」を備えた教育の専門家(人間的なふれあいをとおして心のきずなを深め、子どもの思いを受け止めることのできる人、幅広い学問教養を備え、新しい時代の教育知識を身につけている人、多角的視点から現代社会の教育課題に対応できる豊かな感性・確かなセンスを身につけている人、教育実践を省察し研究することのできる人)を育成することを教育目的としています。
学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
概要
教育学部では、卒業要件単位修得を通して、以下に示す「確かな専門性」、「社会で実践する力」、「協働できる素養」、「忠恕の心」を身につけた学生に対し、社会で活躍できる「人間力」を備えたものとみなし、学士の学位を授与します。特に学士には、幅広い分野・領域で高い専門性を発揮するための確かな知識や技能、実践力が求められます。また、知識や技能だけでなく、社会人として活躍するための、自ら課題を発見し、解決していこうとする姿勢や、様々な人と協力して物事に取り組むことのできる素養を必要とします。
確かな専門性
1.教育に関する幅広い教養(一般教養・教職教養・新しい時代の教育知識)や技能(ベーシック・リテラシーおよび専門リテラシー)を身につけている。(=「幅広い教養・技能」)
2.教育実践を省察し研究することができる。
社会で実践する力
3.市民として、問題意識、使命感、ヴィジョンを持って、社会に貢献しようとすることができる。
4.主体的・継続的に学びつづける生涯学習の方法と習慣を身につけている。(=学び続ける習慣)
協働できる素養
5.子ども理解を中心に、多角的な視点から他者や異質なものへの理解ができる。
6.他者と協同して、多角的な視点から現代社会の教育課題に対応できる。(=「新しい教育課題に対応するセンス」)
忠恕の心
7.常に誠をつくし、ひとの立場に立って考え行動することができる。(=「共感する心」)
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
概要
教育目的に掲げる「人間力」を備えた人材を育成するために、系統的な教育課程を編成しています。また、教育効果を最大限に高められるように、授業の形式を問わず「アクティブラーニング」を実施しています。また、学修成果と評価については、授業科目ごとにシラバスにて養うべき力、到達目標、成績評価の観点と方法、尺度を明記し、客観的に学修成果を測り、評価できるようにしています。
その実施にあたり、本学部では、1年次から、教育学の理論的学修と、学校・園での体験・実習を系統的に行うと共に、理論と実践の往還を図るため、これらの取り組みに合わせて、ゼミナール形式の科目として「研究科目」を設定しています。一連の科目において、専任教員の積極的な指導の下、学校現場での体験を学生同士で省察し、各自が、教育実践に関する自分なりの課題を見つけ、研究していく力を育てていきます。
教育課程の編成
本学部の教育課程は「大学共通科目」、「専門科目」の2つの科目群で構成されています。
「大学共通科目」には、「初年次科目」「外国語科目」「教養科目」「キャリア科目」があります。「初年次科目」では、「学びの基礎」、「文章と表現」、「外国語科目」では、「外国語」、「留学生科目」から構成され、大学での学びの基礎や社会人として身につけるべき基本的な技能を身につけます。「教養科目」では、「人間と智」、「国際社会と日本」、「科学と環境」、「健康とスポーツ」「AI・データリテラシー」から構成され、人間性や自己を取り巻く環境に対する深い関心と理解を身につけます。「キャリア科目」では、職業選択の能力や高い職業意識、社会人としての職業上の適性・能力を身につけます。
また「学部専門科目」は、「専門基礎科目」「専門選択科目」「実践研究科目」の3つの科目群で構成されています。「専門基礎科目」では、教員、保育士としての専門性の基礎を身につけます。「専門選択科目」では、初等教育専攻においては特に「体育」「音楽」「図画工作」といった表現領域の指導、中等教育専攻においては「体育・健康」「英語・グローバル」といった領域の指導とともに子どもが置かれている現代社会の今日的な課題に対する理解を深めます。「実践研究科目」では、教職専門と教科専門、教育実習等での実践と教科や教職の理論科目とを統合して実践を省察し、教育の専門家として学び続けるための実践研究の作法を身につけます。また、学びの集大成として卒業研究を行い、実践の省察を通して焦点づけられてきた各自のテーマを探求します。
教育方法の特色
本学の授業は「講義」、「演習」、「実習」から構成されており、すべての授業において「アクティブラーニング」を進めています。「講義」では、教員の一方向的な授業ではなく、教員と学生、学生同士の双方向のやり取りを重視した授業を展開しています。「演習」「実習」では、1年次の見学実習、2年次のボランティア活動と学校体験活動、3・4年次の教育・保育実習など、体験や実習が全学年にわたって体系的に配置されており、入学した学生が着実に力をつけられるよう、学外での学習経験を積み上げていきます。実習参加の際には必ず事前学習を行い、テーマをもって体験・実習に参加する準備を行います。また、実習後には一人ひとりの体験をもとに、実践を丁寧にふりかえり、理論と結びつけながら省察し、レポートを作成します。その内容について、プレゼンテーションやディスカッションで互いに交流していきます。このような仕組みによって、実習的な学習と理論的な学習とが結びつけられ、教育者としての力や視点が養われていきます。このように、本学科では、教育現場での体験・実習と大学での理論的な学習とを有機的に結びつける「実践探究型」の学修を進めています。また、担任機能を備えたゼミを各学年に配置し、学修支援、学外実習の省察指導、キャリア支援などを日常的にきめ細かく行っています。さらに、教員の専門性や科目の特性に応じ、オムニバス形式の開講や、複数教員での開講などの形式でも授業を実施し、教育効果を高めます。
いずれの授業においても、一人ひとりの学修状況を丁寧に把握しながら、きめ細かな指導を行っています。
学修成果と評価
上記の通り、学修成果の評価は、本学の「人間力」教育の目的に沿って、「人間力」を構成する個別の能力や技能を身につけることができたかを測ることで行います。具体的には、授業科目ごとにシラバスにて養うべき力、到達目標、成績評価の観点と方法、尺度を明記し、客観的に学修成果を測り、評価できるようにしています。
特に、授業は「アクティブラーニング」を取り入れ、学外での実習・体験の多い本学部では、ポートフォリオ(あるテーマについて調べたことを記入したノートや作業メモ、それをまとめたレポートや発表に使用した図、日々の実習記録や個別面談内容など)をもとに、多面的に、そして継続的に評価するようにしています。また、同一科目を複数の担当者で担当する場合には、ルーブリックなどの共通の評価基準を用いて、客観的に評価するようにしています。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
教育目的
本学部は、未来を切り拓く子どもの「生きる力」を育むことのできる幅広い教養を持ち、「人間力」を備えた教育の専門家(人間的なふれあいをとおして心のきずなを深め、子どもの思いを受け止めることのできる人、幅広い学問教養を備え、新しい時代の教育知識を身につけている人、多角的視点から現代社会の教育課題に対応できる豊かな感性・確かなセンスを身につけている人、教育実践を省察し研究することのできる人)を育成することを教育目的としています。
入学者に求めるもの
本学部では、入学後の教育を踏まえ、以下のような人の入学を求めています。
1.関心・意欲
2.知識・技能
3.思考・判断・表現
4.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度