データサイエンス学部
教育目的
データの時代にこそ必要とされる「人間力」を高め、データを正しく扱うための知識や技能、科学的方法についての理解を持ち、データから新しい知見や価値を見出す分析力と思考力、データをもとに社会や組織の課題を解決していくための創造力や実践力、コミュニケーション力、協働力、データ活用にあたっての倫理観を備え、データサイエンスによる課題解決や課題探索により未来の社会づくりに貢献するデータサイエンス人材を育成することを教育目的とします。
学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
概要
データサイエンス学部では、卒業要件単位の取得を通して、以下に示す「確かな専門性」、「社会で実践する力」、「協働できる素養」、「忠恕の心」を身につけた学生に対し、社会で活躍できる「人間力」を備えたものとみなし、学士の学位を授与します。特に学士には、幅広い分野・領域で専門性を発揮するための知識や技能、実践力が求められます。また、知識や技能だけでなく、社会人として活躍するための、自ら課題を発見し、解決していこうとする姿勢や、様々な人と協力して物事に取り組むことのできる素養を必要とします。
確かな専門性
1.データサイエンスが必要とする数学や統計学、科学的方法、計算機科学の基礎を理解している。〈数学・統計学・科学的方法、計算機科学の基礎〉
2.データとその扱いに関する基礎として、データを収集・分析・活用・保存するための基本的な技能を体得し、データのもつ情報、法則、関連性等について理解できる。〈データとその扱いの基礎〉
3.データサイエンスが利活用される領域において、データサイエンスによる課題解決に必要となる、データを収集・分析・活用・保存するための適切な方法を選択することができる。〈データサイエンスによる課題解決の方法の選択〉
社会で実践する力
4.人や社会や地域に関わる課題の明確化や課題の解決に向けて、必要なデータを収集・分析・活用・保存するための方法やプロジェクトを提案することができる。〈データサイエンスによる課題解決・課題探索の方法の提案〉
5.企画・提案した方法やプロジェクトの過程で生じる状況の変化に対して適切に対応するとともに、データを活用した課題の探索や解決を最後までやり遂げることができる。〈データサイエンスによる実践の完遂〉
協働できる素養
6.対話を通じて他者の意見を聴き、自己の意見を正確に伝えるなど適切なコミュニケーションができる。〈他者とのコミュニケーション〉
7.社会や企業・組織の中で協調・協働して課題の解決にあたり、自らの役割を果たすことができる。〈他者との協調・協働〉
忠恕の心
8.常に誠をつくし、人の立場に立って考え、行動することができる。〈忠恕の心〉
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
概要
教育目的に掲げる高い「人間力」を備えて未来の社会づくりに貢献するデータサイエンス人材の育成を進めるため、上記ディプロマ・ポリシーの達成に十分に配慮した教育内容をもつ教育課程を大学共通科目、専門基礎科目、専門基幹科目、専門展開科目、専門演習科目からなる大阪成蹊大学の科目区分上に編成しています。また、教育方法については、講義・演習の授業の形態によらずアクティブラーニングを導入しています。教育評価については、授業科目ごとにシラバスにおいて養うべき力、到達目標、成績評価の観点と方法、尺度を明記し、客観的に学修成果を測定し、評価できるようにしています。
確かな専門性
1.データサイエンスが必要とする数学や統計学、科学的方法、計算機科学の基礎を修得するための科目を専門基礎科目、専門基幹科目、初年次に開講する専門演習科目「未来クリエーションプロジェクト 1,2」を中心に開講します。
2.大学共通科目のうち、「AI・データリテラシー」科目群には、データとその扱いに関する基礎的な考え方について、倫理的な課題を含めて学修する科目を開講します。さらに、専門基幹科目、専門展開科目を中心に、データを収集・分析・活用・保存するための基本的な技能を修得し、データのもつ情報、法則、関連性等についての理解を深める科目を開講します。
3.専門展開科目を中心に、データサイエンスの利活用の対象となる領域においてデータを収集・分析・活用・保存するための適切な方法の選択に関する理解を深め、データサイエンスによる課題解決の素養を育む科目を開講します。
社会で実践する力
4.専門演習科目の「未来クリエーションプロジェクト 3,4,5」を中心に、人や社会、地域に関わる課題の明確化や課題解決に向けて、データを収集・加工・分析・活用・保存するための方法やプロジェクトを提案する能力を高める科目を開講します。
5.「卒業研究 1, 2, 3」を中心に、自ら企画・提案したプロジェクトや調査研究の過程で生じる状況の変化に対して適切な対応をとりながら、取り組みを最後までやり遂げる能力を養う科目を開講します。
協働できる素養
6.大学共通科目のうち、全学共通の初年次教育科目である「成蹊基礎演習 1, 2」と「スタディスキルズ 1, 2」、専門演習科目を中心に、対話を通じて他者の意見を聴き、自己の意見を正確に伝えるなど適切なコミュニケーションができる能力を育む科目を開講します。
7.キャリア科目の「学外連携 PBL」や「ビジネス・インターンシップ」を中心に、様々な人々との関わりの中で、課題の解決と探索に向けて協調・協働して取り組む科目を開講します。
忠恕の心
8.大学共通科目のうち、人間性や自己を取り巻く環境に対する深い関心と感性を高める教養科目である「人間と智」「国際社会と日本」「科学と環境」「健康とスポーツ」や外国語科目を中心に、本学の行動指針「忠恕の心」を養う科目を開講します。
教育方法の特色
本学の授業は講義、演習、実習から構成され、課題探索と課題解決のために学修者が何を学び、身に付けることができるかを重視した教育方法をとっています。具体的には、演習、実習科目だけでなく講義科目においても「アクティブラーニング」を促すことが求められ、いずれの授業においても教員の一方向的な授業ではなく、教員と学生、学生同士の双方向のやり取りを重視した授業を展開します。とりわけ、専門演習科目では、グループやペアでの演習、実習を行いながら、データサイエンスによる課題解決や課題探索に必要となる他の専門科目への関心や理解を深め、より進んだ学修への動機付けが得られるようにしています。さらに、ゲストスピーカーの招聘や実課題の提供など、企業・自治体等との連携を積極的に取り入れます。また、アカデミックスキルの基礎の獲得をめざす初年次科目では、一人ひとりの学修状況を丁寧に把握しながら、きめ細かな指導を行う。また、「データサイエンスのための数学基礎」、「統計学 1」、「プログラミング基礎」など、基礎的ではあるけれども習熟度に個人差があるとされる基礎科目でも同様に、学生と教員がともに学修の成果を振り返る機会を丁寧に設けて授業を展開します。
学修成果と評価
学修成果の評価は、本学の「人間力」教育の目的に沿って、本学部のディプロマ・ポリシーの達成に必要な個別の能力や技能を身につけることができたかを測ることで行います。具体的には、授業科目ごとにシラバスにて養うべき力、到達目標、成績評価の方法・基準を明記し、適切に学修成果を測り、あらかじめ定めた評価基準で成績評価を実施します。
入学者の受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
入学者に求めるもの
教育目的及びディプロマ・ポリシーの達成のために編成された入学後のカリキュラムを踏まえ、複数機会や方法に基づく透明性の高い公正な入学者の選抜によって、以下のような人材の入学を求めます。
1.関心・意欲
2.知識・技能
3.思考・判断・表現
4.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度