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PROFILE
- 経営学部 経営学科 公共政策コース 3年生
- 谷渕 遥紀さん
谷渕 遥紀(たにぶち はるき)さん
徳島県生まれ。徳島県立小松島西高等学校卒業
高校時代に部活動で商品の企画・開発なども行っていたという谷渕さん。大学入学後もさまざまな活動に参加して、充実した日々を送っています。目標は中核市の行政職員になること。
大阪成蹊大学では、全学部・全学科でアクティブラーニング型の授業を展開しています。企業や自治体などが抱える課題の解決を図る実践型のPBL(Project-Based Learning:課題解決型学習)授業では、実際に商品開発や地域活性化につながる取り組みを展開しています。こうしたアクティブラーニング型の授業やボランティア活動などに積極的に参加している谷渕 遥紀さんにお話を伺いました。
◾️大阪成蹊大学を知ったきっかけを教えてください
もともとは親戚に美容師が多いこともあり自分も将来は美容師として店を持ちたいと考えていたので、経営に必要な簿記を学びたくて商業科のある高校へ進学しました。
しかし、進学先の高校でアクティブラーニング型授業を経験することで人とかかわりながら課題解決する楽しさを知り、また市役所の方と話す機会があったことからまちづくりに興味を持ち、さらに学びを深めたいと思い大学進学を決意しました。
進学先を決めるにあたって、商業科の学びを生かせる「商学部」「経済学部」「経営学部」の3学部がある大学を全国からリストアップし、各大学のウェブサイトを調べていく中で大阪成蹊大学の存在を知りました。
◾️進学先として大阪成蹊大学を選んだ理由を教えてください
私が育ったのは徳島県の中でも人口2,500人弱の地域で、少子高齢化や過疎化といった社会問題をとても身近に感じていたため、将来は何かしらの形で社会問題に関わる仕事に就きたいと考えていました。
また、高校の部活では地域の農家や企業と連携して商品開発から販売まですべて高校生だけで手がける「雪花菜工房」クラブに所属しヒット商品に携わるなどの経験から、自分にはアクティブラーニングやPBLが合っていると感じていました。
大阪成蹊大学には全国でも珍しく、経営学部の中にまちづくりに関わる「公共政策コース」があったことや「公共政策フィールドワーク」という授業の中で実際に街に出て直接人とふれあいながら学べるなど、まさに自分のやりたいことと合致していると感じ進学を決めました。
また「公務員Passプログラム」という大阪成蹊大学独自のプログラムでは、外部の専門講師が学内に来てくれるため時間を有効活用できるところにも魅力を感じました。
▲公共政策コースのフィールドワーク
◾️学科の授業で自分にとってプラスになったと感じている授業はありますか?
やはり僕が大阪成蹊大学を選んだ理由でもある「公共政策フィールドワーク」というPBL型授業が印象深いです。
この授業では吹田市旭通商店街、NPO法人JR吹田駅周辺まちづくり協議会、吹田市役所の3団体に協力いただき、大学からほど近い”吹田市旭通商店街の活性化”を題目としてグループワークに取り組みました。
私たちのグループでは、まずは現場の声を聞こうと思い商店街の方たちにヒアリングすることにしました。
実際に話を伺ってみると、商店街は単なる通り道ではなく”商店の集まり”であることをしっかり認識してもらい、ファミリー層や若者にもっと利用してもらいたいという思いを持たれていることを知りました。
さらに、まちづくり協議会や市役所の方々にも商店街の現状や課題についてお聞きし、課題解決に向けた提案をまとめていきました。
◾️どんな振興策を考えられたのですか?
いろんな立場の方々からお話しを伺う中で、私たちグループはファミリー層や若者を引きつける「子ども」の力に注目し、商店街の近隣にある3つの私立保育園に出向き、商店街の装飾づくりに子どもたちの力を貸してくれませんかとお願いしました。最初はこちらの人手不足を理由に良い返答をいただくことができなかったのですが、吹田市内の近隣大学のボランティアサークルにも協力をお願いし人員を確保して再度申し入れたところ、快く承認をいただくことができました。
上記の内容をまとめ協力いただいた3団体の皆様にレポートしたところ、「実際にやってみれば?」と仰っていただき、2025年6月にはイベントを開催することができました。
今回の活動で商店街を利用する人が一気に増えたり、劇的に変化があった訳ではありませんが、商店街の方からは新たな連携先や相談先ができたと喜んでいただき、商店街活性化につながる”はじめの一歩”となったのではと思っています。地域全体が持続性をもって活動していけば、大きな変化も望めるのではと期待しています。
◾️授業以外で積極的に取り組んでいることはありますか?
ボランティア活動によく参加しています。
大阪成蹊大学 経営学部では、ボランティア活動に対する単位認定制度があり、これまで大学からの紹介を通して大学近くの井高野地域にある子ども食堂でのボランティアや、サッカー好きなこともありガンバ大阪やセレッソ大阪のボランティアにも参加しました。公共政策コースのグループLINEで先生から定期的に紹介される情報を見て参加することも多いです。
▲サッカー場でのボランティア(本人提供)
また、先生から「大阪だけにとどまらずもっと大きいことに挑戦しなさい」とアドバイスをいただき、昨年の夏には東京で開催された日本最大級の政策立案コンテスト「学生のための政策立案コンテスト」に参加しました。
このコンテストは、学生団体GEIL(ガイル)が主催するもので、全国各地の大学から集まった約80名の学生が7泊8日間の合宿形式で国政レベルの政策立案テーマに取り組みます。
昨年は「災害」がテーマで、学生は5人ほどのグループに振り分けられて、1週間にわたって議論を交わし、政策をまとめて最終日に発表しました。
最初は本当に「はじめまして、どこの大学ですか?」から始まったのですが、期間中、夜中まで作業を行うなど濃い時間を過ごしたので、深い絆が生まれ、最後に解散する時は全員泣きながら別れました。
▲政策立案コンテストのチームメイトと(本人提供)
◾️積極的に活動されていますが、モチベーションを保つ秘訣は?
大学から一人暮らしを始め、自由に時間を使えるようになりましたが、怠惰にならないようにスマホアプリを活用してスケジュール管理をしています。また、僕と同じように何か目標に向かって頑張る友人たちと過ごすように意識したりもしています。
一方でプライベートはしっかり息抜きすることも心がけています。普段はジムに通って運動したり、長期休暇中は帰省や友人と旅行にでかけたり。大学の友達とは毎年一緒にキャンプもしています。やはり自然の中で育ったのでたまには緑の中で過ごしたくなりますね。
▲友達との鳥取旅行(本人提供)
▲鳥取砂丘で(本人提供)
◾️帰省はどのくらいのペースでされていますか?
長期休暇を利用するため、半年に一度くらいのペースで帰省しています。
大阪に住みはじめてからは地元の良さを再認識するとともに、自分が当たり前だと思っていた環境は都市部出身の人からするとそうではなく、地元での生活を知らなければ見えてこないものも多くあると気づきました。
両親とは将来のことも話しています。卒業後は地元に戻らず大阪近辺での就職を希望していることも伝えていますが、自分のやりたい事を尊重し受け入れてくれる両親をとても尊敬しています。
私がいまのように「多様な人の考え方を理解できる人間になりたい」と強く思うようになったのは、幼少の頃から自分の意見をしっかり持っていた私に対し両親が「自分の考えに固執していたら社会で生きていく上でも大変だよ」と教えてくれたおかげです。
この気持ちを大切に、多くの人や社会に貢献できる人になりたいです。
◾️さいごに、将来の夢を教えてください
大学入学時は地元の役所へ入庁したいと考えていたのですが、授業で地域の方々や行政職員の方々と関わる中で中核市レベルの大きな市で新しい施策づくりに挑戦したいという思いが強くなり、一般企業も視野に入れつつ、現在は茨木市役所を第一志望に考えています。
茨木市のボランティア活動に半年間参加したり2年次には茨木市役所でのインターンシップに参加させていただき、とても関わりの深い地域であることに加え、茨木市では「おにクル」(※)の設立・運営など、共創の社会の実現に向けて企業や住民をつなぐ「地域コミュニティづくり」に非常に力を入れられていることなどが理由です。
また、やりたい事の本筋とマッチすれば一般企業も視野に入れています。
就職先の地域はもちろん、私の地元やその他全国の問題をかかえている地域の課題解決につながるような仕事に携われたらいいですね。
(※)おにクル…茨木市長と市民が直接対話しながら市民会館跡地に2023年11月にオープンした文化・子育て公共複合施設
※在学生の表記は2025年7月時のものです。
<大阪成蹊大学 経営学部 経営学科 公共政策コース 特設サイトはこちら>
https://univ.osaka-seikei.jp/department/management/public-management/